※本記事は、川村文化芸術振興財団に提出された報告書をもとに、原稿整理、短縮などの編集、再構成を行ったものです。
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日本一海洋プラゴミが流れ着く対馬で漂着ゴミを素材にソーラーカヤックを作るプロジェクトプロジェクト名:日本一海洋プラゴミが流れ着く対馬で漂着ゴミを素材にソーラーカヤックを作るプロジェクト申請者:ハイドロブラスト
ハイドロブラストは映画監督、俳優である太田信吾を中心に映像・舞台・アート作品などを創作するために設立された団体である。太田はアーティスト、かのうさちあ氏と数年間にわたりコラボレーションを続けてきた。
かのう氏と創作を続ける過程で、長崎県対馬市の海岸に漂着ゴミが溢れる現実に直面し、日本一海洋プラゴミが流れ着くその町で漂着ゴミを素材にソーラーカヤックを作るプロジェクトを発案、試作を重ねてきた。本格的なプロジェクトを2023年夏に実施し、さらにその過程をドキュメントとしてまとめ、レクチャーパフォーマンスおよび映像作品、ラップ作品に昇華させる。ゴミもアイディア次第で素材として活用できるということを、「漂着プラスチックゴミをカヤックとしてアップサイクルする」過程で体現し、それを伝えていくことが本プロジェクトの目的である。 -
Re-heat and Rebornプロジェクト名:Re-heat and Reborn申請者:胡宮ゆきな
2021年11月、カジマヤー(沖縄で行われる数え年97歳の長寿祝い)を楽しみに準備していた沖縄の祖母が93歳で亡くなった。私はコロナ禍の渡航制限、隔離により、現在の制作拠点である台湾から沖縄へ向かうことができなかった。最期、お通夜、納骨、お葬式。すべてをリモートでつないでの画面越しでのお別れであった。
中華圏の宗教儀式や葬儀文化でよく見かけ、欠かせない紙細工「紙紮」(しさつ/ Zhǐ zā)の文化を引用して、祖母のカジマヤーを執り行う。紙紮とはさまざまな神の姿を模した紙人形から、住宅や自動車などの生活用品を紙細工によって再現したものまであり、故人があの世でもよい日々を送ることができるよう願いを込めて燃やし、あの世へ届ける。
記録用の撮影スタッフメンバーも、日本、沖縄と中華圏、欧米とさまざまな文化的感覚と目線を期待した方々へ依頼している。 -
越境するモキュメンタリープロジェクト名:越境するモキュメンタリー申請者:小鷹拓郎
インドネシアとパプア島のアーティストやミュージシャンとともに、モキュメンタリー手法を用いて日本軍が残した架空の「負の遺産」をテーマにした新作映画を制作する。撮影場所として考えているのは日本軍の洞窟が観光地化されて残されているインドネシアのジョグジャ、戦禍の爪痕が残る西パプア そして私の地元である埼玉県各所を舞台に、現地のアーティストやミュージシャン、映画制作者と協力しながら撮影する。
モキュメンタリーとは、1930年代に生まれたフィクションをドキュメンタリー風に撮影する映像表現である。政治情勢が不安定な地域や、紛争地帯で活動するアーティストたちは、様々な手法を使って検閲から逃れる術を磨いてきた。2021年頃から彼らと協働することが多かった私は、制作活動を通して、検閲のためのモキュメンタリー映画について学び、実践をしてきた。
今回、Papuan Voices(パプア島)、、Belum Mati Studio(ジョグジャ)の現地アーティストやミュージシャンと連携しながら、日本軍が残した負の遺産について、共同で制作を行う。