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本記事は、川村文化芸術振興財団に提出された報告書をもとに、原稿整理、短縮などの編集、再構成を行ったものです。

  • 女たちの黙示録
    プロジェクト名:女たちの黙示録
    申請者:キュンチョメ

    ソーシャリー・エンゲイジド・アート支援助成で、『女たちの黙示録』を制作。さまざまな立場の女性に話を聞き、現在、彼女たちが抱えている不安や恐怖をもとに「世界の終わり」の物語を紡いだ。また、そこで生み出された、女性たちの考える「世界の終わり」を配布型アート/演劇へと発展させた。
    演劇は、観客のもとに黒い箱に入ったクッキーが送られてくる。このクッキーを食べると中から電話番号の書かれた紙が出てくる。電話をすることで「女たちの黙示録」の物語にアクセスできる仕組み。配布型作品としたのは、新型コロナウイルスによる移動の困難という社会的状況に対応するため。また、遠出ができない、観劇の余裕がないという人にも作品を届けられる形式にするため。さらに、ミソジニーの主戦場となっているSNS、動画配信サービスなどを使用したくなかった背景もある。

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  • ツアープロジェクト「IGENE」の制作・発表
    プロジェクト名:ツアープロジェクト「IGENE」の制作・発表
    申請者:毒山凡太朗

    ツアープロジェクト「IGENE」実施に向け、ほかの関連作品の展示と合わせた個展形式でのプロトタイプの発表。今回のプロジェクトの実施を予定していた福島県浜通り双相地区は、2011年に発生した東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故による影響で、地元住民が避難を余儀なくされた地域だ。10年が経過し、少しずつ町の復興は進み、部分的に帰還困難区域も解除され始めた。復興が進んだことで住民が故郷へ戻ってきた地域もある一方で、除染作業が進まず、いまだに帰還困難区域である故郷に戻ることができない住民もいる。
    2020年夏、私は初めて元住民の一時帰宅に同行し、更地となった自宅の整備を手伝うため、事前申請を行い許可を受けた上で帰還困難区域に入域した。これまでの10年間、私たちはいかに帰還困難区域の外からしか福島を語ってこなかったのか、被害を受けた人々の思いや復興に対する思いをどのように受け取り考えるべきか、いままでの想像を超える衝撃的な機会となった。

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