※本記事は、川村文化芸術振興財団に提出された報告書をもとに、原稿整理、短縮などの編集、再構成を行ったものです。
ツアープロジェクト「IGENE」の制作・発表
【申請プロジェクト名】
ツアープロジェクト「IGENE」の制作・発表
【申請者名】
毒山凡太朗
【助成金】 40万円
【概要】
ツアープロジェクト「IGENE」実施に向け、ほかの関連作品の展示と合わせた個展形式でのプロトタイプの発表。今回のプロジェクトの実施を予定していた福島県浜通り双相地区は、2011年に発生した東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故による影響で、地元住民が避難を余儀なくされた地域だ。10年が経過し、少しずつ町の復興は進み、部分的に帰還困難区域も解除され始めた。復興が進んだことで住民が故郷へ戻ってきた地域もある一方で、除染作業が進まず、いまだに帰還困難区域である故郷に戻ることができない住民もいる。
2020年夏、私は初めて元住民の一時帰宅に同行し、更地となった自宅の整備を手伝うため、事前申請を行い許可を受けた上で帰還困難区域に入域した。これまでの10年間、私たちはいかに帰還困難区域の外からしか福島を語ってこなかったのか、被害を受けた人々の思いや復興に対する思いをどのように受け取り考えるべきか、いままでの想像を超える衝撃的な機会となった。
【開催/実施/発表】
●個展「反転する光/Reversing Light」
2021年5月22日(土)〜6月20日(日)
〈参加人数〉約450人
〈会場〉LEESAYA(東京・下目黒)
【成果】
今日初めて帰還困難区域に入った。
約9年、外からしか見てなかった。
外から想像してただけだった。
街も人も人の心も変わった。
これからまた変わっていくんだろうけど、変わらない、変えられないところもあって。時間がねじれてく
心もねじれてく
中に入れば全部分かるわけじゃないけど
誰かと話したい、けど誰と何から話せばいいかわからない。
「2020年8月某日の日記より」ツアープロジェクト「IGENE」ステートメント全文
今回は、多大なるご協力をいただいた福島県浜通り双相地区元住民の方のインタビューを交え、ツアープロジェクト「IGENE」実施に向けたプロトタイプ《ツアープロジェクト「IGENE」プロモーション映像》(2021)の発表を行った。